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和室が多く、2間続きの和室があったり、今は使われない応接間があったりする住まいは、まだまだ沢山残っています。
今のように、冠婚葬祭施設が整っていない昔では、各家庭でこれらの行事ができる住まいが望まれていたので、どうしてもこのような造りの住宅になってしまったようです。
しかし今や、葬儀場はいたるところに存在しますし、結婚式を自宅でする人はいなくなりました。何らかの集まりがあったとしても、近所のファミリーレストランなどで行うことが当たり前になりました。
既に、その必要性がなくなりつつある、昔ながらの住宅ですが、構造的には良い材料を使っている場合も多く、堅牢な造りの住宅を、単純に解体して建替えることに疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。
そんな方々に向けて、昔の間取りを少しだけ替え、今の暮らしぶりに合わせた住まいにするリフォームをご提案します。
一般的に、客間であり座敷である和室続き間は、良い材料を使った趣のある空間が多いので、葬儀する場所はどこかの施設を利用するとしても、その部屋を残しておきたいと思うものです。そこで、それ以外の部屋を中心に、暮らしに合わせたリフォームプランをご紹介したいと思います。


最初は、田舎造りの代表的な住宅を考えてみます。
田舎造りの住まいは、このように和室がいくつか続いて配置されており、ふすまで仕切ることで、何かの集まりや催しの時にその会場として利用しやすくつくられています。
構造的にも、柱しかなく耐震構造となっていない場合が多いので、耐震リフォームも考えながら、暮らしやすい住まいを考えたいと思います。
もうひとつ、使い勝手が悪い原因が、階段の勾配が急なことです。とてもじゃないですが、高齢者には利用できない階段が多く、2階を利用するとしたら階段も含めて考える必要があります。
また、日当たりの良い場所は、座敷や和室になっている場合が多く、家族で過ごすダイニングやキッチンが、暗くて使いにくくなっている場合も多いので、改善が必要になってきます。



まず、改善したい場所は水廻りです。
キッチンをはじめ、トイレ、浴室などの住宅設備機器は、ずいぶんとよくなってきましたから、是非とも取替えをしたい場所だと思います。
ついでに、使い勝手も改善することにして、配置する場所を変えてみます。玄関からの動線と、家族で過ごす場所、さらに客間として残す和室続き間との関係を考えた、水廻りの配置です。
続いては、2階にあがる階段を使いやすい勾配に改善します。
玄関ホールを少し変更して、折り返し階段で緩やかで使いやすい勾配になる階段を設置します。
高齢者と同居される場合も多いと思いますので、日当たりの良い場所に、高齢者の部屋を設置し、車椅子で出入りできるようにしておきます。玄関をバリアフリーにするよりも、このように単独で出入りできるようにしたほうが、コストも安く、家族も使いやすい住まいになります。



もうひとつのプランは、高齢者対応をもう少し充実した内容で考えます。せっかく日当たりが良く、出入りもしやすい場所に、高齢者の部屋を設置しても、水廻りが使いにくいと困ります。
そこで、高齢者の部屋から近い場所に、トイレ、浴室などを配置し、さらに脱衣・洗面も使いやすくなるように工夫しましょう。
水廻りの出入り口を3枚引き戸にすれば、車椅子でも自由自在に出入りできるとともに、介護するときの利用勝手が良くなります。
食事するダイニングは、今までのように茶の間を利用できるようにプランニングしますが、フローリングの床から1段上がった高さにすることで、空間が分かれ落ち着いた場所として利用できます。ちょっとした食事はキッチンカウンターで摂り、家族みんなで食事するときは茶の間を利用するといった使い分けができるようにしておきます。
そうそう、古い住宅は、基本的に断熱性能があまり良くありません。しっかり気密性と断熱性をあげることも考えましょう。

もうひとつは、和室続き間があり、また応接間があるという、一般的で昔ながらの住まいを考えてみます。
地方では、いまだにこのような和室の続き間を併設した新築住宅を建てる方もいらっしゃいますが、さすがに応接間を一緒につくるという方は少ないようです。
このような住宅も、大きな田舎造りの住宅と同じように、日当たりがよく最も環境の良い場所に、和室が配置されています。これは、同じく冠婚葬祭を意識したものだといわれていて、客間を兼ねている場合がほとんどですから、材料も良いものを使い、豪華な床の間が設置されている場合が多いと思います。やはり同じようにその部分ははずして、現在の暮らしぶりに合った住まいへのリフォームを考えたいと思います。





基本的に、和室続き間はそのまま利用できるように残しますが、応接室はできれば何らかの趣味部屋として利用できるようにすると、使い勝手が良くなります。明るく玄関のそばにあるので、どのように利用するのかによって、室礼を考えましょう。
それ以外の場所ですが、やはり高齢者対応で考えたいと思います。水廻りであるキッチン、トイレ、浴室を中心に、高齢者対応と車椅子対応を考えます。
ダイニングやリビングは、和室続き間の利用勝手を考慮しながら配置と使い勝手を考えます。
この和室続き間を客間として使用する場合は、ダイニングとリビングの空間をしっかりと分離し、和室を利用しているときでも、気兼ねなくのんびりできるようにつくっておきます。
キッチンは、和室への配膳や給仕を考えた動線にして、ストレスのないキッチン廻りにしておきましょう。

もし、和室続き間は客間ではなく、茶の間やリビングの変わりに利用するという場合は、ふすまを開いて利用できるような動線で考えます。
普段は、ダイニングとリビングで過ごしながら、家族が帰ってきたときや、友人知人が集まってワイワイする場合は、和室を開け放して広く利用する。床の間に季節を感じられる演出をすれば、四季を感じ、和みながら過ごせます。
冠婚葬祭は外の施設で行う場合が多いと思いますが、常日頃のちょっとした集まりや宴会などでは、このような広い和室が重宝します。
のんびり昼寝することもできますし、たまに帰ってくる子ども達の宿泊スペースとしても利用できますから、やはり和室は何かと利用しやすい空間なのかもしれません。
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