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終の棲家という表現にしてしまいましたが、いわゆる最後の住まいづくりだと思ってください。
一般的には子育ての状況に応じてマイホームを建てる方が多いと思います。多分それは20代後半から30代。
現状、日本の住宅寿命は25年から30年ほどと言われていますので、30歳で建てたとすれば60歳で建替えの時期になってしまうということですね。
現在、この住宅寿命を長くしよう、もっと住宅を長く使えるようにしよう、という方向で国をはじめ住宅業界は取り組み始めていますが、過去の住宅で長期利用に対応していない場合や、適切なメンテナンスをしていない場合は、ある時期を越えると建替えを必要としてきます。
それ以上に、現在から30年前までの時期は住宅の設備機器やライフスタイルが大きく変わった時期ですから、暮らしやすさという面においては、やはり建替えという選択肢になる方も多いのではないでしょうか。
60歳を過ぎてからの住まいの建替えとなれば、住まいづくりの経験もありますし、また住まいの利用勝手にたいして様々なこだわりがある方も多いと思います。それに加えて、自分たちの高齢化への対応や、子ども達への相続対策など、いろいろ考えなければならないことも多いのではないでしょうか。
こだわりを持って進めたい「終の棲家」建築に対して、以下のような考え方や取り組み方をご提案させていただきます。



なぜだか和室に居ると和むとおっしゃる方は多いものです。
日本の住文化のひとつである和室には様々な効果と活用のバリエーションが期待できます。
例えばゴロンと昼寝をするスペースとして利用すればいつでも休息がとれますよね。これを洋室でやろうとするとソファに寝そべるくらいしか方法はないのですけど、和室ですから好きな場所で好きな体勢で好きな時間に休息がとれるんです。
寒い日はあったかな日差しの中でぼ〜っとしたり、暑い日は、日陰で風が通り抜ける場所で涼んでみたり。
とにかくのんびりできるのが和室の魅力のひとつでしょう。
さらに子どもや孫が訪れたとき、全員で食事ができる宴会場にもなり、また布団を敷けば宿泊場所になったりと、マルチに活用できるのも和室の魅力です。
昭和の時代の住まいには必ずと言っていいほどあった和室ですが、ライフスタイルの欧米化に伴い椅子とソファに変わってきました。
しかし和室のもうひとつの魅力である床の間での四季の演出も含めて、和室はどうにか残していきたい日本の住文化です。
いつまでも元気で暮らしたいという思いは多くの方々の共通した願い。元気の秘訣は生きがいを持って暮らすことだと思いますがいかがでしょうか。
仕事が生きがいであった旦那様が定年後時間をもてあまし、一気に元気がなくなるなんて話を良く聞きます。
いつまでも現役でいられる職種の方なら生きがいがなくなるなんて心配は不要なのですが、そうではない方々にとって、別の生きがいを見つけることは元気で暮らしていくためには必要なことなのかも知れません。
例えば書道や華道といった趣味を満喫することも、ゴルフや家庭菜園を楽しむことも生きがいにつながります。または旅行を楽しんだり友達とのおしゃべりを楽しんだりすることも大切な時間になりますね。
さらに孫との時間が生きがいになる方も多いのではないでしょうか。
特に男性にとっては、仕事優先でなかなか一緒に時間を過ごせなかった自分の子どもたちの場合と違い、相手ができる自由な時間はいっぱいありますから、孫の世話をしながらのんびり過ごすのもいいものですね。



将来への対応にもつながるのですが、特に寝室と水廻りについてはしっかりと準備しておきたいものです。
寝室はたたみに布団ではなく、やはりベッド対応が理想です。普段の寝起きが楽になるとともに介護が必要になった場合でもそのまま対応できます。また就寝するとき車椅子からの移動もベッドのほうが格段に楽になります。
さらに対応しておきたいのが、車椅子での外出や帰宅のとき玄関をバリアフリーとして段差をなくす方法よりも、ウッドデッキ等を利用してそのまま寝室やダイニングに入れる対策です。やはりこのほうが車椅子をの利用も便利ですから、寝室は洋室が理想です。
水廻りは全ての空間を、ゆとりをもった広さにしたいものです。出入り口の幅やドアの形状に配慮が必要です。一般的な開きドアですとドアノブが邪魔になり、車椅子での利用が難しくなる場合もあります。
やはりドアはできるだけ引き込み戸を採用するとか、3枚引きといわれる大きく開く引き戸にするなどの対応が望まれます。
トイレは隣接して配置したほうが使い勝手もいいのですが、専用でない場合は、他の人が利用することも考えると、直線でスムーズに移動できる少し離れた場所でも大丈夫です。
いつまでも元気で暮らすには健康でいたいものですが、住環境における健康への配慮のひとつが空気環境です。
最近目にする気になるニュースは、熱中症やヒートショックによる健康被害。発汗作用が低下してくる年齢になると、しらないうちに体温が上昇し熱中症になってしまうケースも多いと聞きます。またお風呂やトイレでヒートショックにかかり脳梗塞や心筋梗塞を発症してしまうケースも案外多いようです。
これら体感温度に関係する健康被害の多くは、住まいの断熱性能不足と湿気対策不足が原因といわれています。
さらに冬期に発生する窓周辺の結露も同じ原因が絡んでおり、住まいの断熱と換気対策は重要です。結露は住まい自体の寿命にも影響を及ぼしますので、しっかりと結露対策はしておきたいものです。
また暑いからといってエアコンの効いた部屋で一日過ごしていると、体がだるくなったり関節が痛くなったりする場合もあります。できるだけ風通しを考えた窓の配置や、暑い日射を室内に入れない工夫など、昔からある日本の住まいづくりを上手に取り入れ、エアコンに頼らないですむ環境にしたいものです。
終の棲家を建てるならぜひとも将来への対応を考えましょう。
自分たちの高齢化に伴う身体能力の低減や、車椅子を利用せざるを得ない状況への対応、どちらかに介護が必要になった場合の対応等々、様々な場所でのバリアフリー対応が必要になります。ただし単純に床をフラットにしておくということではなく、いつまでも健康に生活できるようなバリアフリーが望まれます。
基本は、後々変更ができない幅や空間の広さに配慮すること。そして、介護する人たちも含め、複数人で利用できる広さを確保することです。
まず、廊下の幅や主寝室への出入りなどは、車椅子が利用できる幅が必要です。キッチンも同様に車椅子で利用できる通路を確保し、車椅子対応のキッチンなども検討しましょう。
浴室や洗面脱衣室も、ゆとりを持った広さにするとともに、滑りにくく、お手入れしやすい仕上げにするなどの配慮が事故をなくし、将来の不安をなくします。
いつまでも健康で暮らすためには食事も大切。ダイニングは、なるべく南側に設置して明るい場所で居心地の良い環境にし、楽しみながら食事できる環境にしたいですね。

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