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鳥や小動物などの自然界では、子育てのために巣(家)を作ります。
外的から子どもを守り、雨や風を防ぎ、さらにエサ(食事)を与える場所として利用します。
人にとっての住まい、その大きな目的のひとつが自然界と同様に子育ての場所としての利用です。

動物の子育てはその本能に従って行われていると言われています。
本来、人もこの本能的能力で子育てができていたのですが、近代においてより良いことを考えるという「理性」が発達したことにより、本能の働きを衰弱させてしまい、本来持っていた子育てに必要な「親学」とも言うべき能力が低下してきたと考えられています。その結果、子育てに自信が持てないが故に育児放棄してしまったり、学校や塾に子育てを依存したりするという社会現象を引き起こしています。
そこで、哲学者、人類学者、教育者、教育研修の専門家など多方面の方々の意見を参考に、子育てに必要な住環境とは何かを探り研究してみました。
その結果、子育てをする住まいには下記5つのコンセプトが必要なのではないかと考えています。
これらのコンセプトは子育てに自信を持ち、豊かで幸せな人生をおくることができる人を育てる住まいには欠かすことのできない内容です。ぜひそれぞれの詳細な内容をご確認いただき、子育てに適した住まいを建てるときの参考にしていただきたいと思います。



子育てにおいて最初にしなければならないことは、子どものこころに安心感と信頼感を養うことだと言われています。
人間性を創り、生きて行く力、勇気、希望がもてる子どもに育つためには、絶対的に信頼できるという安心感を養うスキンシップが必要だそうです。
さらに、家族は対面や接触を通じて強い信頼関係を築いていくので、家族のコミュニケーションは子育てにおいて最も重要なことのひとつです。
コミュニケーションには言葉を交わすこと以上に、目つき、態度、表情が大切であり、最大の教育効果をもたらします。
人間の目が他の類人猿と違い、横長で白目が大きいのは、目の動きによって相手の感情を読むことが発達したからだそうです。日常生活において顔をあわせ目の表情や態度から、子ども達の心理状態を読み取り、適切な対応をすることが健全で活発な子どもを育てます。
さらに一緒に食事をしなければ信頼関係を保ち続けることは難しいとも言われており、また父親との遊びが子どもの精神発達を促し、友人関係が良好で柔軟性をもった行動ができる子どもに育てます。
信頼をつなぎとめるためには人のこころをひとつにできる「共感」という感情が大切で、この共感をなんのためらいもなく発揮できる集団が家族です。その共感にあふれた家族の中で育った記憶が、つながっているという安心感を与え他人にやさしく元気な子どもを育てます。
夫婦関係が良好でなければ、子育てにあたる母親が精神的に落ち着けず、心のゆとりがもてないと言われています。
いつでも夫婦そろって笑顔でいられるための環境と、負担が大きくなる母親のストレスをなくすことは、子育てにおいて重要なことのひとつです。
“父親が外で稼ぎ母親が子育てをし家を守る”といった発想や考え方をするひとは少なくなり、今や共稼ぎや父親の家事参加は当たり前の時代になってきました。
女性の社会進出が望まれる現代において家族収入を増やすという目的以外でも、様々な理由で仕事をやめたくないという女性が増えています。
社会的にも保育施設を充実したり学童保育を増やしたりする取り組みは進められており、住環境では家事に関する様々な時短を望む声も多くなっています。
また、夫の家事への参加を望む以上に、たまには子育ての愚痴を聞いて欲しいとか、「大変だねぇ」といたわって欲しいという、子育ての苦労に対する夫の理解を求める声が多いという調査結果もあり、妻から発信される言葉や感情、気持ちを理解し受け取れることが夫婦関係を円満にし、笑顔あふれる暮らしができ、しいては子育てを良好にします。
一方、子育てに重要な父親の父性は、子どもの成長に伴う親子相互のやり取りの中で感じていくと言われているように、夫の積極的な子育て参加が自分自身の父性を養うことにもつながりますので、夫の家事への参加をスムーズにすることが父子関係を良好にします。






子どもをやる気にさせるには、その子が心の底からそれをしたいと思わせることだと言います。そのためには幼い頃の遊びが大切。自由奔放に遊ばせてその遊びの中から自分が創意工夫をして楽しむという体験が知恵を養い問題解決力を高めます。さらに体を使って家族からいろいろなことを吸収できる環境をつくったほうが頭の良い子が育ちやすい言われているように、動きながら自由な場所で好きな本が読めたり、いつでも母親や父親に「なぜ?」「どうして?」と問いかけることができたりする環境が、子どもの興味と関心を養います。子どもがまだ幼いころならお母さんやお父さんの愛情をたっぷりと感じていたいし、近くで気配を感じながら安心していたいと思うものです。
人間の脳は3歳から6歳までの間に脳組織の基本的な形態が決まり、10歳で基本的な脳組織の構造が決まると言われています。
この小学生の頃、様々なものに興味や関心を持ち、知りたいという欲求と知ることの喜びを教えてあげるために、子どもの身近な場所に図鑑や絵本などを置いておくことや、様々な体験をさせてあげること、美しいものにふれる機会を増やすことを心がけてあげることが子どもの感性を養い勉強が好きな子どもを育みます。
さらにこの知識欲が養われてくる頃、勉強のし方を教えてあげることも大切です。
親子で一緒にインターネットで調べ物をしたり、図鑑や辞典をみたりして、どうすれば自分の疑問が解けるのかを子どもに付き添ってやり方を教えてあげることで、自分で勉強することができる子どもを育てます。
子育てでは、子どもを将来自立した立派な大人になるように育てることも大切です。自立するということは、その人の判断や言動が適切であり周りの人々から繰り返し助言や支援や連帯を求められるようになることです。決して自己決定、自己責任にこだわり“孤立”することではありません。
判断や言動が適切になるためには躾(しつけ)が必要になり、周りの人々からの助言や支援を求められるようになるためには、共感と自分の能力を信じる力が必要になります。
この共感とは自分と違う価値観を認めたり相手のこころに寄り添ったりすることができるということであり、そのためにも自分を肯定し自分に自信を持つことが大切になります。
この自己肯定感はお手伝いによる感謝からはじまると言われています。
子どもが家族の中で家事労働を担うことを通じ、家族からの感謝と認知を得ることで自我のアイデンティティを基礎付けていくとのこと。
昔は相当な肉体労働であった家事も、最近では住宅設備の進化もありずいぶんと様相が変わってきましたが、これらの観点から子どもに家事のお手伝いをやらせるということは案外大切なことなのではないでしょうか。ついつい子どもが手伝うと余計な手間がかかるので「じっとしていなさい」と言ってしまうお母さんもいらっしゃるかも知れませんが、子どもの年齢に応じて、食卓の準備や庭の水撒き、犬の散歩、新聞の取り入れなど、簡単な行為からお手伝いしてもらい、そのたびに感謝の気持ちを伝えることが、子どもの自己肯定を促進し、自信に満ちた自我を養っていけます。
同様に、自分のことは自分で行う習慣をつけること、約束は守ること、一度決めたことは最後までやりぬくこと、我慢すること、整理整頓することなどを教えしつけることも大切です。






健全な身体には健全な心が宿ると昔から言われています。頭がよく、やさしく、活発で、素直な子どもを育てるにはやはり健康に暮らせる住環境が必要です。
住まいでの健康被害は空気環境と断熱性能が原因である場合も多く、これらの対策を考えた住まいにしておくことが重要です。特に住まいの換気は、シックハウス対策やカビ・ダニの原因となる結露対策にとって重要であり、自然素材の活用も含めて対策をしていきましょう。
人間の脳と身体に休養を与えるために人は睡眠をとります。身体の健康を維持増進するためにはしっかりとした睡眠がとれる環境が必要になります。人の身体のさまざまな生体リズムを調整しているのが体内時計と言われていますが、この体内時計を正確な周期にリセットしてくれるのが朝日です。夜になると自然な眠りに導かれ、日中は身体と心が活動的になれるために、住まいの採光と照明計画をしっかり対策しておきましょう。
また、健全なこころの育成には人生の目標を持たせてあげることも大切です。自分はどういう人間になりたいのか、将来どういう仕事をしたいのか、将来どんな生活をしたいのかといった自分の人生を考えることや、大人とは何かを教えてあげることが、生きるということを前向きに捉え、やる気と行動力と努力できる子どものこころを育てます。そのために両親が生きてきた成果や結果、つかんだものを子どもに伝えながら、問題や悩みは自分自身を成長させてくれるために必要なんだということを教えてあげる環境を設置しましょう。

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